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2021.11.22Mon

イベント

シンポジウム開催のお知らせ「Tangible/Intangible – 工芸から覗く未来」

京都精華大学 伝統産業イノベーションセンターが
工芸を起点に未来の社会像を考えるシンポジウムを開催

「Tangible/Intangible – 工芸から覗く未来」
2021
1217日(金)/会場:京都伝統産業ミュージアム(みやこめっせB1F
+オンライン配信(要事前申込)

京都精華大学 伝統産業イノベーションセンターは、昨年に引き続き多角的な視点で社会課題を議論するシンポジウム「Tangible/Intangible - 工芸から覗く未来」 (参加無料・要事前申込/会場:京都伝統産業ミュージアム+オンライン配信)を開催します。本イベントは、KYOTO KOUGEI WEEKの一環として、"tangible/intangible" (有形、無形)をテーマに、自然環境やプロダクトデザイン、教育、職人文化など工芸をめぐる事柄について議論します。会場となる京都伝統産業ミュージアムで開催中の特別企画展「SHOKUNIN pass/path」出展作家や、手仕事における流通・販売分野に携わる登壇者を迎えて2部構成で開催。工芸の世界でさまざまな取り組みをおこなう方々とともに伝統的な手仕事を起点として未来の社会像について考えます。 

 

京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター主催シンポジウム

Tangible/Intangible - 工芸から覗く未来」

日時:2021年12月17日(金)14:00-16:00/18:00-20:00の2部構成

場所:京都伝統産業ミュージアム (〒 606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町 9-1 京都市勧業館みやこめっせ 地下 1 階)+オンライン配信(YouTube)

定員(会場参加):各回30名

参加費:無料・要事前申込

申し込み:Peatix→https://kkw-symposium.peatix.com/

            

【第一部】14:00-16:00 「SHOKUNIN pass/path」

第一部「SHOKUNIN pass/path」は、同タイトルで京都伝統産業ミュージアムにて開催中の展覧会と連動した形で開催します。展覧会「SHOKUNIN pass/path」は、中川木工芸の中川 周士氏と開化堂の八木 隆裕氏が、2016年のミラノサローネで発表展示を起点に始まっています。
職人による数百年/何代も受け継がれてきたものづくりの生態系は、様々な産業において環境問題やサスティナビリティが問われる中、工芸が持つ機能や精神性は作り手である職人と使い手である生活者とのコミュニケーションによって更新され、持続可能であることを伝えています。

シンポジウムでは、中川氏と八木氏が探求してきた「職人性/工芸性」について哲学者である鞍田氏とともに語ります。職人であるお二人が改めて展示に何を託し何を伝えたかったのかと、これからの時代に職人や工芸の果たす役割についてや、風土が生み出すものづくりについて語り尽くします。

山崎伸吾(KYOTO KOUGEI WEEKディレクター)

 

登壇者: 

中川 周⼠(中川⽊⼯芸・京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員)

⼋⽊ 隆裕(開化堂・京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員)

鞍田崇(明治大学理工学部准教授・京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員)


【第二部】
18:00-20:00 「Tangible/Intangible 手仕事にふれること」   

工芸の流通・販売現場における「オンライン/オフライン」を起点に、手仕事の背景にある物語の伝達について登壇者それぞれの立場からお話しいただき、流通と販売の現状とこれからの変化について考えます。

テーマを「Tangible(有形)/Intangible (無形)」としたのは、手仕事の魅力を伝える大切な要素にこの2種類があると考えたからです。これまで、工芸を扱う様々な業態(店舗やオンラインストア、展示商談会など)において、有形・無形の魅力を伝える試行錯誤がなされ、意匠や機能だけではない工芸の背景を伝え、使い手はその魅力も含めて物を愛でる文化が醸成されてきました。工芸において「販売」と「伝える」は同義であると考えます。

しかし、コロナ禍において流通・販売をめぐる状況は大きく変化しました。本シンポジウムでは、いまだ収束しない状況にある現在に、工芸の「販売」と「伝える」を考える機会を持ちたいと考えたのです。

工芸の流通・販売を担う皆さま、手仕事の魅力を愛される皆さま。多くの皆さまのご参加をお待ちしています。当日は多くのご意見を寄せていただき、登壇者とともに考える場にできればうれしく思います。

米原有二(京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター長)

 

登壇者: 

日野明子(スタジオ木瓜)

相馬英俊(株式会社 三越伊勢丹)

永田宙郷(合同会社ててて協働組合 共同代表/プランニングディレクター京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員)

米原有二(京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター)

 

申し込み:Peatix→https://kkw-symposium.peatix.com/

※ご予約にはPeatixのアカウントが必要です。

※会場で参加される方は、当日、受付カウンターにて予約画面をご提示ください。

※会場でのご参加は、各回30名までとなります。定員になり次第締め切りとさせていただきますので、お早めにお申込ください。

※オンラインでも同時配信いたします。オンライン視聴のURLはPeatixよりご予約いただいた参加者様へ開始時間の直前にメールでお知らせします。

 

主催:京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター

共催:「KYOTO KOUGEI WEEK」実行委員会 

協力:文化庁、京都府、京都市、京都商工会議所、京都伝統産業ミュージアム

お問い合わせ:dento@kyoto-seika.ac.jp

 


登壇者プロフィール

【第一部 14:00-16:00】

「SHOKUNIN pass/path」

 

中川 周⼠(中川⽊⼯芸・京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員)
中川⽊⼯芸ではその当時から受け継がれる伝統的な⽊桶の製作技法を⽤いて、おひつや寿司桶など⽩⽊の美しい⽊製品を数多く制作しています。近年、他の技法では表現が難しいデザイン性に富んだ⾰新的な作品の製作にも挑戦し、⽇本国内のみならず海外からも⾼く評価されている。

https://nakagawa.works/

 

⼋⽊ 隆裕(開化堂・京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員)

時は⽂明開化の1875年(明治⼋年)、開化堂は英国から輸⼊されるようになった錻⼒を使い、丸鑵製造の草分けとして京都で創業。以来、⼀貫した⼿づくりで⼀世紀を過ぎた今もなお、初代からの⼿法を守り続ける。開化堂の茶筒は、へこみや歪みができても修理することで使い続けることができる。それは、⼿づくりだからできること。この先、もし修理が必要になっても、弊堂職⼈によって修理することができるよう、これからも絶えることなく技術を繋いでいく。

https://www.kaikado.jp/

 

鞍田崇(明治大学理工学部准教授・京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員)

哲学者。1970年兵庫県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科修了。現在、明治大学理工学部准教授。近年は、ローカルスタンダードとインティマシーという視点から、現代社会の思想状況を問う。著作に『民藝のインティマシー 「いとおしさ」をデザインする』(明治大学出版会 2015)など。民藝「案内人」としてNHK-Eテレ「趣味どきっ!私の好きな民藝」に出演(2018年放送)。
https://takashikurata.com/

 

【第二部 18:00-20:00】

「Tangible/Intangible 手仕事にふれること」

 

 

日野明子(スタジオ木瓜)

1967年神奈川県生まれ。共立女子大学卒業。家政学部生活美術科では手仕事の復権を謳い続けた秋岡芳夫のゼミ履修。1991年—1998年 北欧クラフトプロダクツや日本の生活道具を扱っていた松屋商事で営業を担当。会社の解散に伴い、1999年独立。主な仕事は、卸売、展覧会企画、産地アドバイザー、執筆。

著書に『うつわの手帖Ⅰ、Ⅱ』(ラトルズ )、『台所道具を一生ものにする手入れ術』(誠文堂新光社)。連載:『暮しの手帖』「あれやこれや 道具のはなし」、『住む。』「作り手の家を訪ねる」。『AXISweb』「宝玉混沌パズル」

https://www.axismag.jp/posts/serial/hinoakiko-puzzle

 

相馬英俊(株式会社 三越伊勢丹)

株式会社三越伊勢丹所属。デザインオフィスnendoデザインディレクター(出向)。1991年伊勢丹入社。家庭用品部門バイヤーを経て、リビング商品部長、伊勢丹浦和店営業統括部長、株式会社三越伊勢丹研究所取締役、株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザイン取締役などを経て現職。京都芸術大学 芸術学部芸術学科 在学中

2015年新宿伊勢丹リビングリモデル・2016年銀座三越リビングリモデル計画。漆は怖いですか?・moretrees「鳩時計」・マルニ木工×皆川明「ふしとカケラ」・生命の美 漆と陶 「超絶技巧の世界展」(葉山有樹・若宮隆志)・Meets.イイホシユミコ& 鹿児島睦展 などを新宿伊勢丹で企画。

https://r100tokyo.com/curiosity/my-life-with-art/380/

 

永田宙郷(合同会社ててて協働組合 共同代表/プランニングディレクター京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員)

 

 

 

米原 有二(京都精華大学 国際文化学部教員、伝統産業イノベーションセンター長)

1977年京都府生まれ。京都を拠点に工芸を対象とした取材・執筆活動をおこなう。2018年に京都精華大学伝統産業イノベーションセンター長に着任。工芸を起点とした社会研究・教育に取り組む。おもな著書に『京都職人 -匠のてのひら-』、『京都老舗 -暖簾のこころ-』(ともに共著・水曜社)、『京職人ブルース』(京阪神エルマガジン社)、『近世の即位礼-東山天皇即位式模型でみる京職人の技術』(共著・青幻舎)など。

https://dento.kyoto-seika.ac.jp/